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世界4周中の情報系旅人が綴る、世界や旅の情報あれこれ〜たまに恋〜

彼女はなんていうだろう。明日もし会えたら聞いてみよう。

世界遺産を見るのが好きだった。

そんな僕が憧れを抱いていたギリシャのパルテノン神殿。

UNESCOのシンボルにもなっているパルテノン神殿こそ、僕が必ず見ておかないといけない世界遺産だろう。

 

 

そう思いギリシャ行きを決めた。

 

アテネの街は素晴らしかった。

街を歩けば、あらゆるところに古代を感じる事ができる。

 

ここに街があったんだという事を実感する。

 

 

僕の期待は膨らんだ。

街でこれなんだ。

パルテノン神殿に行けば、ものすごく感動するにちがいない。

 

 

けれど、実際はそうではなかった。

僕の想像が大きすぎたのか、パルテノンが修復されすぎているのか。

そこにあったものは、まるで現在建設中のパルテノン神殿のレプリカのようだった。

 

 

ギリシャにきた一番の目的がパルテノン神殿。

そのパルテノン神殿に絶望とまでは言わないけれど、失望をしていた僕は、次の行き先に悩んだ。

 

歴史的な場所を見に行くのか、それとも違うところへいくか。

 

 

検索をして現れたのはサントリーニ島。

写真を見て僕はすぐにそこへ行く事を決め、チケットを購入した。

 

 

船に乗り、本を読んでいると一人の女性が僕の目の前に座り本を取り出した。

 

僕らは同じ本を読んでいた。

 

 

フィンランドといえばサンタクロース?違う。カバの妖精だろ

『僕はナカタさんのキャラクター設定が大好きです。僕はまだ最後まで読んでいないのでなぜナカタさんがあんな風になってしまったのかはわからないけれど。

海辺のカフカの中では今のところ主人公よりも印象が大きいです』

 

僕が好きなナカタさんは猫と話す事ができるおじいさん。

話し方がとても不思議なナカタさん。

僕は少し気になっていた。

英語だとあの不思議な話し方はどう表現されているのだろう。

 

 

『私もナカタさんは好きです。猫の言葉を話せるナカタさん。

ナカタさんの話は関連性がないようにも思えるけれど、とっても重要ですよね』

 

 

きっとあの不思議な話し方は英語でも少し変わった表現になっているのだろう。

ナカタさんの魅力はあの独特の話口調なのだから。

 

 

僕らは海辺のカフカだけではなく、他の話もたくさんした。

彼女はフィンランドからギリシャへやってきたらしい。

僕はフィンランドには行った事はなかったけれど、いくつかフィンランドに関する事は知っている。

 

 

ヘルシンキ

サンタクロース

オーロラ

marimekko

ittala

arabia

 

そして

 

 

『ムーミン』

 

僕はどれを最初に言葉に出すか悩んだけれど、ムーミンを最初に選んだ。

なんとなく話題が広がりそうだから。

 

 

『ムーミンは日本でも有名?』

 

『有名だと思う。ムーミンは日本ではカバの妖精だって言われてるよ』

 

『カバ』

 

『うん。カバ』

 

『まぁ、見えなくもない』

 

『二足歩行のカバの話。フィンランドの森の奥で暮らしてる』

 

『でも、カバ以外にも色んな動物がいる』

 

『うん。二足歩行のカンガルーもいる。にょろにょろは…なんだろう。幼虫の妖精?』

 

『にょろにょろ?』

 

『うん。にょろにょろ。あれ?にょろにょろって日本語っぽいな。白いやつ。嵐の日に出てくるやつ』

 

『あぁ、ハッテヴァッテ』

 

『ハッテヴァッテ?ものすごい名前だね』

 

『そうでしょ。でもとってもキュートな名前よ』

 

『うん。僕もそう思う』

 

思った通り。

ムーミンで正解。

フィンランドといえばサンタクロース?

確かにそうかもしれない。

 

けれど、サンタクロースは12月に活躍するだけだろ。

ムーミンに季節なんて関係ない。

雨が降ろうが雪が降ろうが嵐がこようが、真っ裸で走り回る元気なカバの妖精。

 

 

話は尽きない。けれど船の旅は終わる。

僕らの話は本当につきなかった。

北欧に行ったことのない僕に、彼女はたくさん北欧の魅力を教えてくれた。

 

いつかは行きたいと思っている北欧。

けれど、決定的な決め手がなくて今まで訪れる事はなかった。

北欧は物価も高いし、バックカッカーむきではないかもしれないと思っていたから。

 

けれど、彼女の話し方はとても魅力的だった。

まるでそれはプレゼンテーションを聞いているよう。

 

北欧の色んな景色が目の前に浮かぶ。

 

 

『いつか北欧に行くよ。その時は案内してください』

 

僕は彼女にそう伝えた。

 

『もちろん。ムーミンワールドにも連れて行ってあげるよ』

 

ムーミンワールドか。

なんだかシュールそうなワールドだな。

けれど、それも楽しいだろう。

彼女と一緒であれば。

 

 

『私が日本に行ったら?』

 

『僕が日本を案内するよ。日本を旅するなら最低でも一ヶ月はほしいけどね』

 

『1ヶ月も?日本って大きかったっけ?』

 

『そんなに大きくはないよ。けれど、日本はいくつもの島でできていて、縦に長いんだ。

だから島毎に文化が違っていて面白いし、北と南では冬のフィンランドと夏のハワイくらいまったく違ってるんだ』

 

 

日本の事を説明するのは本当に大変。

なんであそこまで異なるのだろうかと思うほど、北海道と沖縄は違っている。

東京と大阪でさえ違うのに。

 

けれど、だからこそ面白い。

日本は本当に面白い国だと旅をしているとよくわかる。

 

 

『じゃあ、日本に行く時は連絡するね』

 

 

彼女はそう言った。

そして、僕らは連絡先を交換した。

 

船内にアナウンスが流れる。

どうやらもうすぐサントリーニ島へ到着するらしい。

 

船旅はあっという間だった。

僕らはずっと話をしていた。

席を立ったのはトイレに行った時ぐらい。

外の景色もあまり見る事はなかった。

 

 

きっとまだまだ話す事はできただろう。

話は尽きる事はない。

けれど、船旅は終わる。

 

 

夕日を目視できるのは太陽からのプレゼントなんだ

僕らはサントリーニ島へ到着した。

港にはバスが数台止まっている。

それに乗り、街までいくようだ。

 

僕はここからイアという街へ向かう。

そこに宿をとっているから。

 

『どこに泊まるの?』

 

僕は彼女にそう尋ねた。

 

『今日はホステルに泊まるよ。明日からはまだ決めてないけど』

 

『そっか。そしたら僕は宿に行くね。また会えたらいいね』

 

僕は彼女にそう伝えた。

 

『わかった。また連絡するね』

 

そう言って彼女はホステルへとむかっていった。

僕はバスを乗り換え、イアという街へむかう。

 

 

宿はすぐに見つける事ができ、チェックインも終わらせた。

 

『彼女、チェックインできたかな』

 

僕は彼女の事が気になっていた。

とりあえずメッセージでも残しておこうか。

夜ご飯でも誘ってみるか。

 

そう考えたけれど、僕はメッセージを送るのはやめておいた。

なんとなくだけど、彼女からメッセージがあるんじゃないかと思ったから。

 

それなら僕から送っても一緒じゃないか。

いや、僕の中では少し意味が違う。

僕は彼女からのメッセージを待つ事にしようと思った。

 

 

イアの街を散策してみる。

そこは写真で見た通り真っ白な壁に囲まれていた。

 

家のあちこちから色とりどりの花の飾りが見えている。

 

犬が日陰で一休み。

 

猫はどうやら寝場所を探しているようだ。

 

 

僕は夕方を待つ事にした。

サントリーニが一番美しくなる時間は太陽が沈む時。

世界で一番美しいサンセットとも呼ばれる夕日を僕は楽しみにしていた。

 

 

夕日を見るスポットはいくつかある。

インターネットで検索すみ。

イアには4ヶ所ほど綺麗なサンセットを見れる名所があるらしい。

 

一番有名な場所には行かない事にした。

 

“明日、二人で一緒にこれたらいいな”

 

そこにはちょっとした期待がこもっていた。

 

 

サントリーニ島の夕日はやはり美しかった。

水平線の向こう側に沈んでいく太陽はとても大きく見える。

 

夕日はなぜ目視できるのか。

昼間の太陽は見る事ができないのに。

 

同じものを見ているはず。

太陽は昼間も夕方も一つだけ。

それなのに僕らは夕日を見る事ができる。

 

それはなぜか。

そんな風に考えたけれど、すぐに答えは出てきた。

 

 

きっとそれは、太陽からの一日が終わる時にくれるプレゼント。

太陽が一番美しく見える瞬間を僕らにプレゼントしてくれているんだろうな。

 

 

 

彼女はなんていうだろう。

明日もし二人で夕日を見る事ができたら聞いてみよう。

 

“ドキドキしてる方。知ってますか?このボタン押したらドキドキがキュンキュンに変わるらしいですよ”

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