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TABIMARU.com

世界4周中の情報系旅人が綴る、世界や旅の情報あれこれ〜たまに恋〜

《事件翌日》僕はキューバの警察で女性警察官の首を絞めていた。

世界一周-キューバ-ハバナ 世界一周-トラブル

友達になったと思っていたキューバ人に裏切られ、首しめ強盗にあってしまった僕。

奪われたiPhone、iPod touch、現金、信頼。

 

生まれてきたキューバへの嫌悪感。

 

それと、生きていて良かったという安堵。

 

警察へ行き、病院へ行き、今日は遅いという事で宿に戻った僕。

事件のあった翌日の話。

 

ここはキューバ。だから僕には連絡手段がない。

朝起きて、友人二人を送り出す。

彼らは今日違う街へ行く。

本当は僕もそこへ行く予定だったけれど、今日中にやらないといけない事は終わりそうにない。

 

まず、僕は大使館に行く事にした。

大使館に行ってどうにかなるかはわからないけれど、とにかく保険会社に連絡をすぐにでもとりたいと思っていたから。

それと、iPhoneからログインできる様々なSNSのアカウントを停止する事やパスワード変更などをしたいと思っていた。

僕の不注意によって招いた事件。

だからこそ、日本の友人たちに迷惑がかかるような事はしたくない。

 

宿やカフェにWi-Fiがあればそれでいい。

skypeを使って連絡をすればそれでいい。

パソコンからSNSにログインして変更すればいい。

 

けれど、ここはキューバ。

Wi-Fiは高級ホテルにしか存在しない。

宿泊者のみが使えるWi-Fi。

どうしようもなければ、そこへ泊まる事も考えておかないと。

 

大使館は街の中心からかなり外れた場所にあった。

そこは高級ホテルが立ち並ぶ場所。

大きなビルがあちこちある。

日本大使館はその大きなビルの中の一つに入っていた。

 

日本大使館へ行くと、日本人の男性の方が一人、そしてキューバ人の女性が一人現れ、僕が座っている机にやってきた。

 

僕は昨日の状況を説明した。

すると、キューバは以前までは安全だったが今のハバナは危険になってきているという話をされた。

 

僕は大使館の方に日本へ連絡する方法を尋ねた。

Wi-Fiを貸してもらえれば一番良かったのだけれど、それは不可能だという事だった。

その代わり、この近くにある場所で有料でネットが使える場所があるという情報をもらえた。

僕はその場所へ行ってみる事にした。

 

大きなビルの一階部分にあるその場所は、どうやら通信機器の販売店のようだった。

Wi-Fiが使える訳ではなかった為、僕のパソコンをつなぐ事はできない。

僕はパソコンが置かれている席に座り、お金を支払ってネットをつないだ。

 

まずは保険会社に連絡。これはメールでする事にした。

そして各種SNSにログイン。
どうやら僕のiPhoneからログインした形跡はなさそう。
ロックもかけてるし、まだ開けれてないのかもしれない。
それに彼らは僕のデータなんて必要ない。

 


欲しいのは、そのiPhoneをどこかに売って手にする現金だろう。

 

再び警察へ。疑いをかけられたのは僕の方だった。

パソコンを使いはじめて1時間。

もうそろそろ時間が終わる。

 

やり残したことはもうない。

保険会社へのメールには2週間程連絡はとれないという事も記入した。

この場を去る事はもうできる。

 

僕は宿の主人と一緒に警察へむかった。

昨日と同じ警察。

けれど、そこには昨日僕を担当した人はもういない。

それもそうか。

昨日の夜中にいた人なんだから、もう今日は帰っているだろう。

 

宿の主人が状況を警察へ説明している。

すると、しばらく待つように言われた。

入り口の前で僕と宿の主人はただ立ち続けた。

けれどなかなか僕らが呼ばれる事はなかった。

 

 

宿の主人はもう何度もタバコを吸いにいっている。

しかし誰も僕らを呼びに来る気配はない。

 

僕らは再び中に入り、再度なぜ今日ここを訪れているのかを伝えた。

すると、僕らは奥に通され、一つの部屋に入った。

その部屋には無機質な机が一つと椅子が一脚。

それ以外には何もない部屋だった。

グレーの壁がどこか独房の一室を連想させる。

そんな部屋。

 

そこにいたのは男性と女性の警察官が一人ずつ。

そして、彼らは僕に状況を説明するように言ってきた。

 

僕が伝えるよりも、宿の主人へ英語で説明して、そして彼からスペイン語へ本訳してもらった方が伝わりやすいと思い、僕は宿の主人へ英語で話す事にした。

 

宿の主人にはすでに昨日の状況を伝えている。

そして彼はしっかりとそれを理解してくれていた。

僕の話を警察官に的確に伝えてくれる。

 

僕が欲しいのはポリスレポート。

日本へ帰った時に保険を申請するために必要な書類。

奪われたiPhoneやiPod touchを探して欲しいなんて事はいわない。

 

話を聞いているのは主に女の警察官の方だった。

時折、僕の方を見ながら宿の主人の話を聞いている。

そして少しばかりメモをしているようだった。

 

話がひと段落し、宿の主人が話をするのをやめた。

そして女の警察官は僕の方に近づいてきて、こう言った。

 

 

『あなた、本当に被害にあったの?』

 

 

僕は警察官の首を絞める。それは昨日と同じように。

『何を言ってるんですか?昨晩も言いましたが、全部本当の話です』

僕は何を疑われてるのかまったくわからなかった。

 

僕がここで嘘をつくメリットはなんだ?

保険金をもらうために、偽物のポリスレポートをもらう事か?

そんな事をする為に僕はわざわざ今日出発するチケットを捨てたりなんかしない。

宿の主人に迷惑をかけ、日本大使館にまで訪れたんだ。

嘘なんかつくわけがない。

 

『でも、キューバは平和な国よ。そんな事件が発生する事なんておかしいわ』

 

この女の警察官は少しだけれど英語が話せた。

僕が宿の主人に説明している内容も、多少は理解できていただろう。

だから、宿の主人が彼女に嘘をついていないというのはわかっているはず。

僕が伝えた事を、彼はそのまま翻訳してくれていたのだから。

 

それなのになんで。

なんで

 

“僕が疑われるんだ”

 

僕は本当に意味がわからなかった。

そして、とても残念な気持ちだった。

 

“警察は僕の味方なんかじゃない。キューバの味方なんだ”

 

『わかりました。僕が昨日の状況を再現します。ここに立ってください』

 

僕は女の警察官にそう伝え、僕のすぐ横に立たせた。

そして少しの間時間を起き、僕は彼女の背後にまわった。

 

 

 

僕は、彼女の首を絞めた。

昨日僕が大柄な黒人男性に締められた方法と同じやり方で。

右腕を首にまわし、左腕で首にまわした右腕を力一杯後ろにひいた。

時間にして数秒。

 

宿の主人と、男の警察官が僕を止めに入った。

 

 

僕は彼女の首から両腕を離した。

 

 

『これが昨日僕がされた事です。あなたが住んでいるキューバで、ハバナで、あなたと同じキューバ人にされた事です。

一人が後ろから首を絞め、残りの3人が僕のポケットから僕の私物を奪い去っていきました。

首の締められ方も全く同じです。両手なんかじゃない。両腕で僕は絞められたんです。

ひょっとしたら死んでいたかもしれない。

あなたが住んでいるキューバで、ハバナで、あなたと同じキューバ人によってこんな酷い事件にあわされたんです。

僕が嘘をついていると思うならなんでも質問をすればいい。

僕は彼らがやった事と同じ事をこの場で再現ができるから』

 

僕はそう伝えた。

そして最後に

 

『首を絞めた事は謝ります。ごめんなさい。

けれど、こうでもしないと僕はあなたから疑いをかけられ続けてしまうような気がしたんです。

僕は本当の事しか話さないし、本当の事しか再現できない。

それだけ本気で苦しかったんだ』

 

そう女性の警察官に伝えた。

 

『わかった。あなたの話を信用する。私も疑ったりしてごめんなさい』

 

彼女は僕にそう言った。

 

 

僕のキューバ旅はまだ始まったばかり。

警察から帰ってきた僕の手にはポリスレポートがあった。

これで日本に帰ってから保険金の請求ができる。

そこまで高価なしなものではなかったかもしれないけれど、保険に入っているんだから保険を使わせてもらおう。

 

問題は、僕はこれからキューバでの旅を続けるのかどうか。

首しめ強盗にあったのはキューバにきてまだ2日目の夜だった。

今日でキューバにきて3日目。

 

僕はキューバ滞在予定を2週間にしていた。

今から11日間もキューバを旅するのか。

 

キューバが島国じゃなければ、僕はもう次の国へと移動していただろう。

首しめ強盗にあった国に長居したいなんて思う人なんてきっといないと思う。

けれど、キューバは島国。

移動をするのであればフライトで移動するしかない。

しかし、ネット環境もない新しいチケットを買うのはいささかめんどくさそうだ。

 

キューバの旅を続けよう。

ひょっとしたらこの先、もっとキューバの事を好きになれる何かが待っているかもしれない。

 

そう決心し、僕は次の街へと向かった。

 

“キューバ首しめ強盗編これにて完結!!読んでくれてありがとうございました!!最後にぽちっとしていきません?”

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